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前回のかわら版ではバランスのとれた良い姿勢を作り出すためには主に対になりえる筋肉の筋バランス、すなわち筋力バランスと柔軟性バランスがとても重要であるということをお話ししてきました。
しかし、そもそもなぜ筋バランス(筋力バランス、柔軟性バランス)が崩れるのでしょうか?
今回のかわら版は筋バランスが乱れる原因についてお話するとともに、腰椎前湾症と同様、『拮抗 |
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筋バランスの乱れ』の代表的な症状、胸椎後湾症(猫背)と円背の発生メカニズムとその対処方法について述べて行きたいと思います。
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| 筋バランスが崩れる原因 |
筋バランスが崩れる主な原因は怪我や事故などによる後天的なものや、産まれ持った先天的なものを除くと、
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生活習慣(利き手・利き足などの存在、普段の姿勢なども含む) |
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アンバランスなトレーニング方法の実施(スポーツ動作などの特異的なものを含む) |
の2つに集約されるのではないでしょうか。
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生活習慣(利き手・利き足などの存在、普段の姿勢なども含む) |
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近年、我々の日常生活は文明の発達とともに分業、オートメーション化され、更に交通機関や運搬機器(エレベーター、エスカレーター)を日常的に多用することにより、身体を使う機会が極端に少なくなりました。
当然、このような生活を続けていればやがて使われていない筋肉は萎縮し、力が充分発揮できなくなることは容易に想像できます。
そればかりか、筋の柔軟性が低下し、関節可動域(ROM)も狭くなってしまうので、やがて筋肉や骨をはじめ、関節や靭帯、腱といった組織にまでトラブルを起こすようになってきます。
また右利き、左利きといった利き手、利き足の存在が人間の筋バランスの悪さに拍車を掛けてます。(極端な筋力差がある場合です)
つまり、利き手、利き足の存在により、普段、使用される筋肉に筋力、柔軟性に左右差が生じ、筋バランスに捻れが生じるのです。上肢だけの左右差であれば問題も少ないでしょうが、体幹、下肢などの筋肉に筋バランス(筋力、柔軟性バランス)の乱れがあると骨格そのものに捻れが生じてしまうのです。
例えば腹直筋の深部に腸腰筋(腸骨筋、大腰筋の総称)という筋肉がありますが、実はこの腸腰筋は股関節を屈曲させる役割の他に骨盤の安定性などにも関与しています。腸腰筋の筋バンランスに左右差があると腸腰筋の強い方の骨盤は前傾(AS)し、弱い方の骨盤は後傾(PI)する傾向にあるので、結果、腸骨や関節窩の位置に微妙な変化をきたし骨盤に捻れが生じることになるのです。
骨盤は仙骨(仙椎)を経て脊柱(腰椎)に繋がっているので、骨盤の捻れは当然、骨盤周囲だけに留まらず、全身に派生していくのです。
更に日常生活における姿勢の取り方も左右均等ではないということも問題です。
例えば立って人を待つときなど場面でどちらか一方の脚により体重を掛け、腰をその方向にスライドさせる姿勢をとる人を多く見かけます。
このような腰のアンバランス姿勢の繰り返しはやがて股関節周辺筋群にワンサイド伸張、逆サイド短縮をもたらします。股関節の傾きは骨盤から脊柱へと連動し、やがて肩の水平ラインも崩れていくのでその代償を頚部が帳尻を合わせる形で逆サイドに傾きを作るのです。
片側だけ肩が凝る、片側だけ腰が痛む、片側だけ膝や足首が痛むとういう経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか?これらの原因は筋バランスの乱れ、特に筋力・柔軟性の左右差によってもたらされている可能性がとても高いのです。
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| A |
アンバランスなトレーニング方法の実施(スポーツ動作などの特異的なものを含む) |
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我々は日ごろの運動不足をトレーニングジムでのトレーニング(ここでのトレーニングは主としてレジスタンス・トレーニングを意味しています)により帳尻を合わせようとしています。しかし、一般にトレーニングジムに通っている方のほとんどは、知らず知らずのうちにアンバランスなトレーニング方法を実施してしまい、不快症状を治すどころか、逆に更に症状を悪化させてしまっているのです。
つまり得意な動きに走ってしまい、弱いところ(いつも使っていないところ)とのギャップが益々広がってしまうのです。
また、この傾向は普段フリーウエイト(ダンベルやバーベル)を使用しないマシンユーザーに多く見られます。
例えば、ショルダープレスというマシンを使用した際、ほとんど、右側の筋肉しか使用せず、体に捻れが生じているという状態でも運動動作は可能なのです。
つまり、ウエイトスタック方式に代表されるレジスタンスマシンの大部分はバランスを伴わないので、ウエイトが上下に動いてさえいれば正しくできているものとユーザーは思い込んでいるのです。このような状況でトレーニングを行なっていると筋バランスの乱れに拍車を掛けることになるのです。
皆さんはスポーツクラブで体を捻りながらマシンと格闘している方を見たことはありませんか?
ストレッチを行なう際、知らず知らずのうちに『やりやすい側の筋肉を多めにストレッチしてしまう』という方もとても多いと思いますが、これもやはり筋バランスの乱れに繋がります。
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| 胸椎後湾症(猫背)、円背の発生メカニズム |
さて今度は胸椎後湾症(猫背)、円背の発生メカニズムとその具体的な処方例について述べて行きたいと思います。
胸椎後湾症は腰椎前湾症とともに拮抗筋バランスの乱れの代表的な例と言えます。
胸椎後湾症は一般に『猫背』といわれていて、原因は加齢、筋力のアンバランス、柔軟性の低下によるものと言われています。胸の筋肉が背中の筋肉より強かったり、胸の柔軟性が低下すると胸椎後湾症になりやすくなります。胸椎後湾症になってしまうと頭の重心が前方にずれるために首の裏側にストレスが生じ、首や肩に不快感を感じるようになります。また、上半身の重心も前方にずれるので腰にストレスがかかり、腰痛の原因にもなります。さらにこの姿勢が強調されると心臓や肺をはじめとする臓器に圧力がかかるため様々な問題が生じるようになります。猫背により過緊張な状態が続くと背部の筋肉はますます弱くなり、やがて首から腰にかけて丸く突出した姿勢『円背』(図1.参照)と呼ばれる姿勢になってしまいます。
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図1の赤色はショートサイド、青色はロングサイドを表しています。 |
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| 図3.円背 |
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円背はA前鋸筋、小胸筋(大胸筋も含む)が拮抗筋である@僧帽筋中部、菱形筋より強すぎたり、C腹直筋が拮抗筋であるB脊柱起立筋より強すぎたり、D大臀筋が拮抗筋であるE腸腰筋(腸骨筋、大腰筋の総称)より強すぎたり、Fハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の総称)がG大腿四頭筋(大腿直筋)より強すぎたりするとするとバランスが崩れ、円背になってしまうのです。円背になってしまうと単に見た目だけでなく骨が歪む(骨盤が過剰に後傾してしまう)ので腰椎に異常になまでにストレスがかかり『腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア』にるようになってしまうのです。
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| 胸椎後湾症(猫背)、円背の発生メカニズムの改善方法 |
胸椎後湾症(猫背)、円背を改善予防するには適切なトレーニングを行わなければなりません。
ショートサイド(強く、硬い傾向にある筋肉)側の筋肉は主にストレッチを、ロングサイド(柔らかく、弱い傾向にある筋肉)側の筋肉は主にウエイトトレーニングを実施する必要があります。
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以下に円背の運動の運動例を載せておきますが具体的な実施方法その他については専門書をご覧になるか、メンバーズページの『強化部位別トレーニング種目』『部位別ストレッチング』などをご参照ください。
(注.メンバーズページを閲覧するためにはメンバー登録が必要となります) |
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実際にトレーニングを行う場合は、必ず各トレーニング施設のトレーナーの指導に従うようにしてください。 |
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プログラムを実施する場合は、ご自身の責任で体調管理を行ってください。また、プログラムを実施したことにより発生した病変・障害等について、いかなる場合も一切の責任を負いません。 |
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現在、何らかの疾患をお持ちの方は必ず主治医から運動許可を受け、指示を仰ぐようにしてください。 |
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| ショートサイド側 |
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ロングサイド側 |
| ☆主にストレッチを実施する必要がある。 |
☆主にウエイトトレーニングを実施する必要
がある。 |
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胸部のストレッチ
(A前鋸筋、小胸筋(大胸筋も含む)) |
スタンディングチューブリアレイズ
(@僧帽筋中部、菱形筋) |
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| 腹部のストレッチ(C腹直筋) |
ライイングバックアーチ(B脊柱起立筋) |
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| 臀部のストレッチ(D大臀筋) |
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レッグレイズ
(E腸腰筋、大腿直筋) |
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大腿部後面のストレッチ
(Fハムストリングス) |
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シシースクワット
(G大腿四頭筋(大腿直筋)) |
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